
古くから「山紫水明の地」「九州の小京都」などと賞賛されきた球磨盆地。
美しい山々は清らかで豊富な水を生み出し、その水は広い穀倉地帯を養
って豊かな作物を育ててきました。深い霧に包まれる冬の朝には秋に収
穫された米を蒸す湯気と香りがあたりに立ち込みはじめます。
「球磨焼酎」は1995年に世界の銘酒として認められ国際的にブランドが
保護される事となりました。
このことは、この球磨の気候、水、米でしか作り出せない「味」が世界的
に認められた事を意味しています。
◆酒造りのエキスパート、職人の要「杜氏」

球磨川流域には27の蔵元が点在し、それぞれ個性のある焼酎が作り出され
ています。
その蔵元には造り手の要となる「杜氏」が職人(蔵人)をまとめ、その蔵元の
先人達から受け継がれてきた伝統の味を守り続けています。
◆球磨焼酎豆知識「常圧蒸留酒と減圧蒸留酒」◆
ふつう平地の大気圧は一気圧で、これを常圧と言いますが、この常圧下では、水は100度Cの温度で沸騰します。この常圧下でもろみを蒸留するのが常圧蒸留で、この蒸留法で得られた焼酎が常圧蒸留酒です。
これに対して、例えば、富士山の頂上では0.63気圧と気圧が低くなり、その低気圧下では同じ水が87.4度Cの温度で沸騰します。この原理を利用し、蒸留器中の空気を真空ポンプで抜いて減圧し、低温でもろみを蒸留するのが減圧蒸留で、この蒸留法によって得られる焼酎が減圧蒸留酒です
(資料/球磨焼酎酒造組合連合会)
◆焼酎のできるまで